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押さえておきたい不動産投資に係る税金11項目

1・老後資金っていくら必要なの?

最近老後の資金が2000万円不足するというニュースが話題になりました。良くも悪くもいこういったニュースが話題になったことにより、ご自身の老後資金についてお考えの方も多いのではないでしょうか?

この「2000万円」の根拠となったのは、総務省が公表している家計調査をもとに2017年の調査で、老後の夫婦2人(夫65歳以上、妻60歳以上、無職世帯)の毎月の平均的な実支出が月26.4万円、受け取る公的年金は19.1万円で、そのほかの項目をあわせても実収入は20.9万円になるとのことです。このことから、差引月約5万円不足し、これが30年で約2000万円不足という数字で計算しています。

実際90近くまで生きるかは別として、概算としての計算数字にはあながち近いものがあるように思います。今後私たちが受ける年金が今の試算より減額される可能性もあり、この2000万円というより月に5万円という現実的な数字を考える必要があります。

2・月に5万円

さて、働いている方が月に5万円給与を増やすのはかなり大変かと思います。そこで考えるのは投資で増やす方法になります。投資といっても様々な種類があり、株式、idecoやNISA、保険や不動産など正直どれを選択してよいかわからないことも多いです。
大切なお金を投資するので、知識がないと損することもありますので、ご自身が行う投資についての知識を知ることが大切です。
今回は投資のなかでも不動産投資に関する税金について少し考えてみたいと思います。

最近では空き家などが多く、国土交通省によるとこの20年で448万戸から820万戸の1.8倍に増えているとのことです。少子高齢化の影響で特に地方における空き家が多いようです。
不動産投資には、マンション投資から空き家になった築古の戸建をリフォーム・リノベーションすることによって行う再生投資もあります。サラリーマンが副業としてできる投資のため近年人気があるようです。
月に5万円という数字も不動産投資なら現実的な数字に見えます。
ただし、投資についての情報や知識を知らないと損することありますので知識は必要となってきます。

3・不動産投資にかかわる税金

この不動産投資ですが、投資を行った場合には税金の知識も必要となってきます。例えば皆様が不動産投資をした際に支払う税金って何でしょうか?

融資を受けて500万円(仮に固定資産税評価350万円)の物件を購入したケースで考えてみます。

①印紙税
まず、銀行から融資を受ける際には金銭消費賃貸借契約を交わします。この時契約書に2,000円の印紙税がかかります。ご存知だと思いますが切手みたいなの貼るんです。印紙税は一定の課税文書(契約書など)に対して課税されます。

次に売主様との不動産売買契約を交わします。またまた、契約書に2,000円の印紙税がかかります。ここでも先ほどと同じ文書に対して課税されます。

印紙税は文書記載金額によりその税額が異なりますが、全ての文書に課税されるわけではなく、課税される文書は限定されています。ちなみに、印紙を貼らず税務調査で指摘された場合には、本来納付する印紙税の3倍となる過怠税を納めなければならないこともあります。1000万円の契約書ですと20,000円の印紙税なので、過怠税は6万円になります。

②登録免許税
そして契約後に法務局で不動産登記を進めするとき52,500円の登録免許税がかかります。登録免許税は住宅の種類や面積によって軽減措置があります。特に申請などはなく要件を満たせば軽減税率によって計算されます。

③不動産取得税
そして、購入後安心したころに52,500円の不動産取得税の納税通知がきます。不動産購入しただけなのに何度税金納めるんだよって思いますよね。こちらも軽減税率あるのですが、残念ながら賃貸用住宅には適用されません。

④所得税等(所得税、法人税、消費税、住民税、事業税)
不動産投資を順調に進め利益がでているところ個人の場合には翌年3/15に申告をし、所得税及び住民税さらに消費税、事業税がかかります。法人の場合には決算から2ヶ月後に申告し法人税及び住民税さらに消費税、事業税がかかります。(事業税、消費税は場合により課税がされません)

個人や法人は不動産所得以外の収入、所得控除、税額控除によってその税額は大きくかわります。また、よくあるご相談の一つに個人と法人どちらがいいですか?と聞かれますが、ある程度は収入的な基準はありますが、それぞれケースバイケースになりますので、シミュレーションを立てて考える必要があります。
参考に東京都の中小法人の実効税率(法人税、住民税、事業税あわせた負担割合 )が

400万円以下     21.4%
400万超~800万以下 23.2%
800万超       33.5%

であることから、簡単に言えば個人の所得に対する税金の負担割合が、いずれかを超える時点で法人が得するということになります。(厳密に社会保険などありますので、きちんとシミュレーションを行う必要があります。)

⑤固定資産税
そして、購入後賃貸を開始し翌年4月に固定資産税の納税通知が届きます。固定資産税は賃貸用不動産んいついても軽減措置はあります。
戸建の居住用土地については、200㎡までは固定資産税評価額の1/6を課税標準として課税されます。200㎡というと約60坪ぐらいなのでほぼこの軽減措置がされます。

⑥所得税等(所得税、法人税、住民税)
数年後、不動産を売買した場合には売却益に対して所得税及び住民税又は法人税及び住民税がかかります。
所得税の場合には、所有期間によってその税額計算方法が異なり、5年以下 5年超で変わります。具体的には賃貸用不動産の場合には住民税もあわせた税率で

5年以内 39.63%
5年超  20.315%

の税金が課税されます。5年以内だと4割近い税金がとられることになりますのでかなり高いですよね。また、賃貸用不動産の場合には所得税の特別控除が使えないので税金を納める可能性が高いです。
法人の場合には、法人利益の実効税率分だけ税金がかかることになります。ただし、その年に法人に利益がでないと課税はされないとこいうことになります。

また、あまりケースとしては少ないと思いますが、贈与した場合には贈与税が、相続した場合には相続税がかかります。

(注)上記税額はそれぞれ概算数字になりますので、地方条例や改正によって変更されている場合がありますのでご留意ください。

4・不動産投資のためにおさえる税金

色々な税金がかかってわけわからないですが、
まとめると

1.印紙税
2.登録免許税
3.不動産取得税
4.法人税
5.所得税
6.消費税
7.住民税
8.事業税
9.固定資産税
10.贈与税
11.相続税


上記11もの税金が不動産投資を行った場合に関係することになります。
必ずかかる税金、場合によってはかからない税金、税額もその方法によって大きく変わるのですが、まずご自身が今後関わる税金について知ることが大切です。

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