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2020年税制改正

今月12月に令和2年の税制改正大綱が発表されましたが、大きな改正というより節税防止に対する改正が目立ちました。

特に不動産投資にかかわる節税防止ですが、一つは海外不動産投資により多額の減価償却を通じて国内の所得を圧縮するような取引です。海外の不動産は耐用年数が経過した物件も多く古い建物にもそれなりの不動産価値があります。
多額の投資を行い、不動産収入以上の減価償却費を計上し赤字を国内の所得と損益通算して節税を行うというスキームです。
今後この赤字に対する損益通算を認めないという方向になります。
昔から航空機リースなど減価償却費を利用した節税スキームはありますが本当によく考えてますよね。

もう一つはアパート大家など不動産投資に係る還付スキームになります。
金地金取引を利用し多額の課税売上を計上して消費税の還付を受けるという方法になります。
昔自販機スキームという同様の還付スキームがありましたが、こちらは大分昔に封じ込め対策がなされ、還付を受けてもその後に還付をうけた消費税を再度納税するような仕組みに改正されました。
今回の金地金取引は内容はほぼ同じなのですが、自販機と違い課税売上が多額になる3年間課税売上割合の変動を50%以上減少させないという違いがあります。
今後はこのような金地金取引に係る売上を課税売上に含めないという方向になります。
こうした還付スキームはイタチごっこで改正がなされ封じ込められてます。

消費税に関しては今後も適格インボイス方式など大きな制度の変更が控えていますので十分対策が必要になってきますね。

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